一人暮らしの最適な間取りは?大手不動産業者出身ライターが解説!

  • 一人暮らし準備

一人暮らしの物件選びで意外と重要なポイント「間取りの選び方」。ワンルーム、1K、1DK、1LDKなどの単身者向される間取りは、それぞれ家賃相場が異なり、ライフスタイルによって向き・不向きがあります。そこで今回は、大手不動産業者出身のライターが各間取りの特徴や一人暮らしに最適だとされる間取りについて解説します!

初めて一人暮らしをするときは、どうやって物件を選べばよいのか悩んでしまうもの。立地や家賃、広さも重視したいポイントですが、”間取り”によって生活のしやすさや満足度が大きく変わるということは知っていますか?
ワンルーム、1K、1DK、1LDKなどの単身者向けとされる間取りは、それぞれ家賃相場が異なり、ライフスタイルによって向き・不向きがあります。
そこで今回は、大手不動産業者出身のライターが各間取りの特徴や一人暮らしに最適だとされる間取りについて解説します。

一人暮らしに理想的な間取りは?

一般的に、家賃相場は、ワンルーム、1K、1DK、1LDKの順に高くなっていきます。とはいえ、ワンルーム、1K、1DKの違いは居室とキッチンスペースの間に扉があるかどうかなだけなので、家賃の差が大きくないこともあります。
そのため、間取りを選択する場合は、「どんな住まいを求めているか」「どんな生活を送りたいか」によって決めるとよいでしょう。

【目的・ライフスタイル別】初めての一人暮らしに最適な間取り

間取り こんな人におすすめ
ワンルーム ・家賃を抑えたい
・掃除を楽にしたい
・開放的な部屋がいい
・家にいる時間が少ない
1K ・自炊派
・「広く」より「すっきり」させたい
・料理する場所と生活スペースを分けたい
1DK ・自炊派
・「広く」「すっきり」両方が欲しい
・食事と生活のスペースも分けたい
1LDK ・収入に余裕がある
・「料理」「食事」「生活」「就寝」それぞれの場所を分けたい
・人がよく来る
・余裕のある生活を送りたい
・家で勉強や仕事をする
  • ワンルームの特徴

    ワンルームは、キッチンやダイニングが仕切られておらず、1つの居室で構成された間取りです。仕切りがないので解放感がありますが、「料理をすると臭いが部屋に充満してしまう」「玄関から居室が丸見え」というデメリットがあります。

  • 1Kの特徴

    1Kは、キッチンスペースと居室が仕切られている間取りです。キッチンスペースは4.5畳未満で、玄関から入ってすぐの廊下にキッチンが備わっている間取りが一般的です。 料理中に臭いが充満することは避けられますが、「食器棚を置くスペースを確保しにくい」「料理中は暑い・寒い」ことがデメリットになりえます。

  • 1DKの特徴

    1DKは、基本的にキッチンスペースが4.5~8畳で、居室と仕切られている間取りです。キッチンスペースが広いので、食器棚やダイニングテーブルが置きやすいのがメリットです。1DKは少し前に主流だった間取りなので、築年数がやや古い物件が多い傾向にあります。

  • 1LDKの特徴

    1LDKは、一般的にキッチンスペースが8畳以上で、居室と仕切られている間取りです。「寝る場所」「食べる場所」「くつろぐ場所」を分けられる点が、メリットだといえるでしょう。 ただやはり、一人暮らし向けの物件のなかでは家賃が高額なため、すべての人が選択できる間取りではありません。

生活にメリハリをつけると満足度は高くなる

理想をいえば、キッチン・ダイニング・リビングが分かれている1LDKが一人暮らしには最適な間取りだといえるでしょう。その理由は、生活にメリハリが出て、暮らし全体の満足度が向上すると考えられるからです。「食べる」「寝る」専用の部屋があれば、リビングでだらだら過ごしたり、準備に時間がかかったりということも少なくなるでしょう。
しかし、場所によっては、ワンルームと1LDKの物件の家賃相場は1.5~2倍ほど違うことも! 1LDKがいくら理想的な間取りとはいえ、家賃にそれほどお金をかけたくない方は、予算を考えてほかの間取りを検討する必要があるでしょう。比較的家賃が安いワンルームや1Kだとしても、工夫次第では生活にメリハリを与えることも可能です。ここからは、ワンルームや1Kでも快適に過ごすためのコツをお伝えします◎

ワンルーム・1Kでも快適に過ごすレイアウト方法

ちょっとしたアイデアやお部屋選びのポイントを意識して、ワンルームや1Kの間取りでもメリハリのある生活を目指してみましょう!

ワンルームの間取りで玄関からの視線が気になる場合はカーテンやのれんを

数ある間取りのなかで、もっとも家賃相場が安く、近年単身者向け物件として主流であるワンルーム。部屋の中に仕切りがないので、広く開放的に使えるメリットがある反面、玄関から生活空間が丸見えという点はデメリットだと言えるでしょう。
宅配便や郵便局の配達員に「部屋の奥まで見られるのに抵抗がある……」という方は、玄関付近にカーテンやのれんをつけるのがおすすめです。玄関からの視線が遮られるだけではなく、冷暖房効率も上がりますよ。

友人をよく招く場合は8畳以上をチョイス

「友人をよく自宅に招く」という方は、間取りを選ぶというより、居室が8畳以上の物件を選ぶとよいでしょう。
8畳のお部屋は、ベッドと机、テレビ、タンスを置いて、さらにソファーも置ける広さがあるからです。6畳のお部屋では、置けたとしても一人掛けの小さいソファーのみ。友人が来てゆっくりくつろいでもらうには、最低限8畳は欲しいところです。

家で勉強する・仕事する場合はデスクスペースを

資格勉強中の方やレポートをたくさん書く大学生、在宅勤務が多い会社員やフリーランスの方などには、デスクスペースを設けられるお部屋がおすすめです。

自宅で集中できないとなると、家の外に集中できる場所を求めてしまい、余計な出費がかさんでしまいます。カフェやファミレス、コワーキングスペースなどを高頻度で利用するとする場合の費用を考えれば、少し家賃が高くなったとしても、自宅内に集中できる環境を作ったほうが生活費は抑えられます。
できれば1LDKの広さが欲しいところですが、広さがあればどんな間取りでもよいでしょう。勉強や仕事に集中できるスペースを確保できることが大切です。

物件探しのときに注意したい、失敗しない間取り選びのポイント

初めての一人暮らしで間取り選びに失敗しないためには、
  1. 間取りを先に決めない
  2. 内見時に寸法を測る
  3. ロフトは便利とは限らない
といったことを意識してみましょう。つぎに、3つのポイントをそれぞれ解説していきます。

①最初に間取りを決めない

「絶対に1LDKにする」「ワンルームで選ぶ」など、物件選びを始める前に、間取りを決めてしまわないほうがよいでしょう。その理由のひとつとして、物件の広さや形によっては、間取りの”よさ”が活きていない物件もあるからです。
たとえば、部屋の形や広さによっては、ダイニング・キッチンと居室が分かれている1DKの物件より、同じ広さのワンルームのほうが、ダイニングとリビングスぺ―スを広々使えることもあります。
さらに、建てられた年代ごとに人気の間取りは異なります。1LDKの賃貸物件は比較的近年になってから流通し始めましたが、1DKはどちらかといえば築年数が古いアパートやマンションに多い間取りです。
そのため、最初から間取りを決めてしまうと、築年数などそのほかの条件まで狭めてしまうことにもなりかねません。

②内見時に寸法を測っておく

間取り的に希望通りの物件でも、いざ引っ越ししたときに「家具や家電が入らない」ということがよくあります。解決策としてこの2つに気をつけましょう!
  1. 家具のサイズを事前に測っておく
  2. 物件の内見時に、搬入時の導線や家具の配置を考えて寸法を測る
間取り図には部屋の広さは書いてありますが、「ドアの幅が〇cm」「この梁は〇cm」「収納の奥行は〇cm」などはこまかく記していません。そのため、物件のを内見をするときに寸法を測ることを推奨します。筆記用具とメジャーを持って行くのを忘れないようにしましょう。
また、家具のサイズを事前に測っておくことも大切です。引っ越しに合わせて購入する家具はもちろん、すでに所持していて引越し先にも持っていく家具の寸法もしっかり確認しておきましょう。内見時には家具のサイズを考えながら、配置する場所と家具を運び入れるまでに通過するドアや階段の幅を測っておくことをおすすめします。

③ロフトは便利とは限らない!

一人暮らし向けの物件でよく目にする「ロフト」。寝室としても収納としても使えて、天井も高くなるので、「あったら嬉しい!」と思う方も多いのではないでしょうか?
ただ、ロフトには、以下のようなデメリットもあります。

  • 寝床にする場合、夜間や朝方、階段を下りるときに危険
  • 天井が高いと冷暖房が効きにくく、電気代が高くなりがち
  • ロフトに上がるための階段が邪魔

ロフトは床面積に換算されないのでお得感があり、場合によっては使い勝手がいいものですが、デメリットについてもしっかり認識するようにしましょう。

まとめ

一人暮らしにとって理想の間取りは、生活にメリハリがでやすい1LDKですが、現実的には「家賃が高くて借りるのが難しい……」という方も多いと思います。
ワンルームや1Kでも、工夫次第で快適に過ごすことは可能です。さらに、間取り選びで大切なのは、自分との相性。ワンルーム、1K、1DK、それぞれの間取りにはメリットとデメリットがあり、目的やライフスタイルによって向き不向きがあります。
間取り図を見るときや物件を内見するときは、そのお部屋での1日の暮らしを想像してみましょう。イメージすることで、失敗や後悔をふせげる間取り選びができるはずですよ。

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